消費税はなぜ「悪税」なのか？――その仕組みと不公平さをわかりやすく解説

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消費税は、私たちが日々の買い物やサービス利用のたびに支払っている身近な税金です。しかし、この消費税について「悪税」と批判する声が根強くあります。なぜ消費税が問題視されるのでしょうか？税金に詳しくない方にもわかりやすく、その理由を解説します。

1. 逆進性――所得が低い人ほど負担が重い

消費税は、すべての人に同じ税率（現在は10％）がかかります。これは一見「公平」に見えますが、実は所得が低い人ほど生活費に占める消費税の割合が高くなり、負担が重くなるという特徴があります。これを「逆進性」と呼びます。

「消費税は物価という形で消費者・庶民に負担を求める税金だということは、何人も否定することはできません。したがって逆進性が高い税金ですから、こういう税制は福祉に相応しくありません。」

消費税には「輸出戻し税（還付金）」という仕組みがあり、輸出大企業は消費税を納めるどころか、逆に多額の還付金を受け取っています。たとえば、トヨタ自動車のような大企業は、年間1兆円を超える還付金を受け取っていると指摘されています。

「消費税は悪税で、その不公平の最たるものが輸出大企業への還付金制度です。税率10％の増税によって中小事業者の納税額はぐっと増える一方で、輸出大企業は消費税を税務署に1円も納めないばかりか、還付金が増えるだけです。」

消費税は、利益が出ていない赤字企業や小規模事業者にも課されます。儲けがなくても納税義務が発生し、経営を圧迫する要因となっています。

「消費税は、赤字の会社からも“無理やり税金を徴収”するものです。」

消費税導入時には、法人税や所得税の最高税率が引き下げられました。これにより、大企業や高所得者の税負担は軽くなり、庶民や中小企業の負担が増える構造が強まりました。

「消費税は社会保障のため」と言われますが、実際には大企業の税負担減の穴埋めや、国の財政補填に使われている面が大きいと指摘されています。

「消費税は応能負担の原則に反し、低所得者ほど負担が重い逆進性があり、徹底した大企業優遇の税制です。」

このように、消費税は「逆進性」「大企業優遇」「中小企業・低所得者への重い負担」など、根本的な不公平さをはらんでいるため、「悪税」と呼ばれています。税金の仕組みを知ることで、よりよい社会のあり方を考えるきっかけにしてみてください。